【転職初心者向け】今さら聞けない!初めての転職だから知りたい転職活動の基本

就活・転職

大学を卒業して晴れて新卒で今の会社に入社したものの、「想像していたものと違った」や「業務内容が自分に合っていなかった」など、思い描いていた社会人生活と違って悩んでいる方は意外と多いかもしれません。

また、勤めて数年経ってくると、今後のキャリアにおける理想と現実のギャップを感じたり、更なる成長を追い求めて社内異動や転職活動を考え始める人もいると思います。

近年では、人生に一度は転職の経験が当たり前になりつつあるも、まだまだ日本社会は終身雇用の概念が一般的・美徳的に受け入れられやすい傾向に感じられ、なかなか転職活動に踏み切れないという声を多く聞きます。

今回は、転職活動を検討しているが、「初めてでどうしたら良いかわからない!」、「転職失敗したらと思うと不安で動き出せない!」という方向けに、これまで2回の転職活動で経験して学んだ転職活動の基本について紹介します。

転職サービスの種類

はじめに、転職活動には大きく分けて3つのやり方があります。
1つは、「転職サイト」に登録して自分自身で求人情報を探して応募する形。

2つ目は、自身に代わって希望に沿った求人を「転職エージェント」に探してもらい、紹介してもらった求人を検討して応募する形。

3つ目は、人材系企業のプラットフォームに職務経歴などの応募書類を登録し、あなたの職務経歴や強みが求めるポジションにマッチすると思った転職エージェントや企業からヘッドハンティングのスカウトが受けられる「ダイレクトスカウト」の形式です。

転職サービスは数多く存在しますが、以下が代表的な転職サービスです。

  • 転職サイト:リクナビNEXTやマイナビ転職、doda(※)
  • 転職エージェント:リクルートエージェント、マイナビエージェント、doda(※)
  • ダイレクトスカウト系:ビズリーチ、リクルートダイレクトスカウト、doda X
    ※dodaは転職サイトと転職エージェントの一体型

既に退職済みであったり、現在休職中で時間がある方は、自分で「転職サイト」を見て求人を探すことも可能ですが、多くの方が現職に勤めながら少ない時間で転職活動をする必要があると思いますので、20~30代前半の方の場合は、一般的に「転職エージェント」を利用されているケースが多い印象です。

また、マネジメント経験や35歳前後など、ある程度のキャリアが備わっており、次のステップを考えている方は、転職エージェントや企業から声をかけてもらえる「ダイレクトスカウト」型に登録しておくと、非公開の求人も含めて出会うチャンスがあるかもしれません。

いずれも無料のサービスなので、とりあえず登録しておいて、転職活動を進める中で自分にあったものを活用していくとよいでしょう。

「転職エージェント」とは

「転職エージェント」を活用するメリット

「転職サイト」の場合は自ら求人に応募し、「ダイレクトスカウト」の場合は転職エージェント・企業サイドから連絡を受けて必要に応じて応募書類を提出し、どちら場合も書類審査が通過したら面接へと流れていくのは変わりありません。

「ダイレクトスカウト」の場合に書類審査があるかどうかは、企業によって異なります。

一方、「転職エージェント」を利用する場合、以下のようなメリットがあります。

  1. 数ある求人の中から希望に沿った求人を代わりに探してもらえる
  2. エージェントによっては面接対策をしてもらえる
  3. 複数の応募企業との面接日程を調整してもらえる
  4. 年収交渉をしてもらえる

上記の通り、「転職エージェント」を利用する場合、転職活動のあらゆる場面でエージェントが応募企業との調整・交渉を代行してもらえます。

では、先ほど紹介した転職サービスはいずれも無料のサービスと申し上げましたが、転職エージェントはどのようにして収益を得ているのでしょうか。

「転職エージェント」のビジネスモデル

結論からお伝えすると、「転職エージェント」は企業からマッチング手数料を受け取っています。

手数料は成功報酬型のため、求職者が採用された際に発生します。

「エージェント(=代理人)」と言うくらいなので、求職者と応募企業の間に立って転職活動における一部の活動を代行してくれます。

少し専門的な話をすると、「転職エージェント」には、企業側を担当する「リクルーティングアドバイザー(RA)」と、求職者側を担当する「キャリアアドバイザー(CA)」がいます。

一般的に、求職者を相手にするCAが「転職エージェント」としてイメージが強いため、RAのイメージが掴みづらいかと思いますが、人材を求めている企業の経営者や役員などの採用責任者から採用ニーズをヒアリングし、求める人材の要件や社内人事制度、年収や昇給条件などの採用条件を整理して求人票を作成したりしています。

中小の人材企業の場合は社員が少ないため、一人の社員がRAもCAも兼務している場合が多いですが、リクルートやdodaなどの大手人材企業の場合は、RAとCAが分かれているのが一般的です。

この求人票がCAの手に渡り、面談を通じてマッチする求人票が求職者へ紹介されますが、求人票に記載がない採用条件や組織風土、次回面接の担当者など企業側の細かい部分はRAの方が詳しいため、実際はRAとCAが連携して企業と求職者のマッチングを実現させています。

面接を通じて求職者が採用されて入社が確定すると、企業から転職エージェントへマッチング手数料が支払われます。

基本的に、求職者が得られる理論年収に一定の手数料率(相場は30~35%)を掛けて算出されるため、転職エージェントとしても求職者の年収が高ければ高いほど利益も多くなるため、内定後の年収交渉にも可能な範囲で対応してくれるケースもあります。

上記の通り、大半の方が「転職エージェント」を活用するのが一般的ですので、ここでは転職エージェント経由での転職活動についてお話していきます。

転職活動(内定獲得まで)の大まかな流れ

エージェント経由の転職活動は、大まかに以下のような流れになります。

  1. 転職エージェントに登録し、エージェントと面談して希望の求人をもらう
  2. 求人を検討し、実際に応募する
  3. 応募した求人の書類審査が通過したら面接に臨む
  4. 一次~最終面接を経て内定を獲得する

簡単に1つずつ説明していきます。

1.転職エージェントに登録し、エージェントと面談して希望の求人をもらう

転職エージェントサービスに登録すると、即時に自動メール、または数日後にオペレーターから電話があり、面談日時の調整の連絡が入りますので、希望の面談日時を伝えて調整します。

面談の内容としては、現在の状況や転職活動に至った経緯、転職によって実現したいことや譲れない条件などを聞かれます。時間としては30~1時間程度ですが、考えがまとまっていないと思いついたことや現状の不満や愚痴を話すだけの時間になってしまい、あっという間に時間が過ぎてしまうため、より有意義な時間にできるよう話したい内容を整理しておくとよいでしょう。

新卒時の就職活動で経験済みかと思いますが、転職活動でも面接に臨むにあたって「自己分析」と「企業分析」は必要です。エージェントとの面談前に軽く自己分析をしておくことをおすすめします。
自己分析のやり方がわからない人は、こちらの記事を参考にやってみてください。

求人を検討し、実際に応募する

エージェントとの面談を終えると、伝えた希望に沿った求人票を当日~翌日中に送ってもらえるので、受け取った求人票を確認し、興味がある求人に応募していきます。

求人に応募するにあたって下記3つの資料が必要になります。

  1. 職務経歴書
  2. 履歴書
  3. 証明写真

特に職務経歴書と履歴書は、これまでの経験や強みなど、応募企業へあなたをアピールする非常に重要なものです。しっかりと作りこむ必要があるので、書き方については、それぞれこちらの記事で紹介していますので参考にしてください。

ここでご注意いただきたいのが応募する求人の数です。

一般的な書類通過率が20~30%であることから、エージェントから「最低10社は応募しましょう」と言われる可能性があります。

確かに、少子高齢化の影響で労働人口も減少しており、働き手が不足しているため売り手市場と言われている中でも、転職が当たり前となった現代では求職者(≒ライバル)も多く、転職活動においては企業側も即戦力を求めているため、書類審査の通過率も決して高いとは言えません。

第2新卒や未経験で異業種にチャレンジされる方は、書類通過率を上げるためにもできるだけ多くの求人に応募した方が良いと思いますが、同業界・同業種への転職などご自身のこれまでの経験と親和性がある方は無理に応募数を増やす必要はないかと思います。

自身のスケジュールを比較的コントロールしにくい職種の方や、在宅ワークやリモートワークの環境ではなく出社する必要がある方は、面接日程の調整をするのに相当苦労します。

実際、転職サービスのアンケート調査による「転職で苦労したこと」のランキング上位が「面接日程の調整」です。

筆者の経験からも、現職に勤めながら転職活動を進める上で、しっかりと対策をしながら面接を進められるのは、時間的にも体力的にもおおよそ2~3社でした。

せっかく書類通過できても、面接数が多すぎて準備もままならず挑むのは勿体ないので、ご自身のご状況と応募しようと考えている求人との親和性を加味して応募数を検討することをおすすめします。

応募した求人の書類審査が通過したら面接に臨む

求人に応募してから書類審査の結果が出るまでは、約1週間程度かかります。

晴れて書類審査が通過したらいよいよ面接です。エージェントを通して面接日時を企業側と調整しますが、志望順位が低い順から面接日程を調整しましょう。

理由は、転職活動でも第一志望の前に「場数を踏む」ことを強くおすすめするからです。

「就職活動で一度経験しているから問題ない」、「営業職のため人前で話すことやプレゼンテーションに慣れているから自信がある」という方もいらっしゃるかと思いますが、ご自身の人生がかかった面接となれば、ほとんどの方がいざ本番になったら緊張されるかと思います。

また、別の会社の面接でされた不意を突く質問が、次の会社で活かせるという利点もあります。

面接の順番は志望度の低い順に調整し、大本命に備えてしっかりと面接対策を行いましょう。
ほとんどのエージェントが、初回面接の前に面接対策をしてくれますのでぜひ活用してください。

筆者の場合、1回目の転職活動時にも、テンプレートとイレギュラーな想定質問集を用意していたので、今回の2回目の転職活動時にも想定質問集をブラッシュアップしながら対策していました。

面接対策についてはこちらの記事にもまとめていますので、良かったら参考にしてみてください。

一次~最終面接を経て内定を獲得する

就職活動の時は、業界によっては5回以上の面接があり、その度に志望動機を言わされた記憶がある方もいるかと思います。

ポテンシャルやキャリア志向、組織風土など長期的かつ多角的な視点で見られる就職活動とは異なり、明確なポジションにおける即戦力を求めいている転職活動では、最終面接を含めて複数回の場合が多いです。

平均が3~4回で、少ないところでは2回(一次→最終)のところもありますが、2回だけだからと言って最終面接≒意思確認の場と油断しないでください。

複数のポジションの人が合否を判断している3~4回と比べて、2回の場合は最終面接官(部長以上)に合否判断の比重が大きいことから担当者も慎重となるため、面接通過率(合格率)としては50%と言われています。

企業によりますが、最終面接を終えて当日~2営業日程度で合否通知が来ます。
ここで合格通知が来れば晴れて内定獲得です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は、転職エージェントを活用した転職活動の大まかな流れをイメージいただけるようご紹介しましたが、転職活動に当たっては、自己分析や、書類(職務経歴書や履歴書)の作成、面接対策(企業分析)など事前準備すべきことが多く感じられたと思います。

それらを全て一人でやることに不安を感じれる方も多いと思いますので、転職のプロに無料でサービスを受けられるあらゆる転職サービスを活用していくことをおすすめします。

また、筆者としても、これまでの転職経験を少しでもお伝えできればと思ってますので、関連記事含めてご参考にしていただいて、あなたにとってより良い転職活動の一助になったら幸いです。